2009年11月 2日
ナノテクノロジー
物質をナノメートルレベルで制御する利点は幾つかある。例えば、現在コンピューターなどで利用されている電子回路のトランジスタは、だいたい数十nm程度の大きさであるが、これを1/10にすることができれば、コンピューターを現在よりもずっと小型化し、必要な電力や発熱を抑えることが可能となる。同様に、記憶装置などでも小型化・高機能化が期待される。
また、物質を数ナノメートルの大きさにすると、量子効果と呼ばれる特殊な現象が発現する。例えば、近年の電子デバイスで利用されている、電子の閉じこめによるエネルギー準位の離散化があらわれる大きさや、トンネル効果があらわれる距離は、ナノメートルの領域である。電子材料以外にも、ドラッグデリバリーシステムに代表されるような医療への展開もさかんに試みられている。
ナノテクノロジーの手法は大きく2つにわけることができる。1つは、物質を原子論的にみた集団的変化の方法論を利用して、微細にこれを再編成する技術をトップダウン方式という。もう1つは、原子や分子(おおよそ 0.1 - 10 nm 程度)をひとつひとつ正確に組み合わせることで新しい機能を持った材料を作っていく方法で、これをボトムアップ方式という。トップダウン方式は主に機械・電子系の分野で、ボトムアップ方式は化学系の分野で研究が行われている。
現時点において、最も確立されたナノメートル規模での加工技術は、光を利用したリソグラフィーである。また、近年では、走査型プローブ顕微鏡 (SPM) の探針(プローブ)を利用して、原子や分子を人の意図するように動かすことが可能となっている。ナノメートルサイズの物質を「見る」手段としては、走査型および透過型の電子顕微鏡が広く用いられている。また、上記のSPMも物質の表面を観察する手段として盛んに使用されている。
トップダウン方式の研究では、目的が明確である場合が多く、研究対象もシリコンなど半導体が多い。一方、ボトムアップ方式はまだ多くが研究レベルであることから、多様な材料が使用されている。中でも、様々なユニークな性質がされているフラーレンや、導電性・機械強度に優れているカーボンナノチューブやカーボンナノホーン、全く新しい発光材料である量子ドットなどが盛んに研究されている。超分子化学との関連も深い。また物理吸着現象は、ナノメートルサイズの物質を可逆に制御する方法として再び注目されている。
危険性についての懸念
ナノテクノロジーについて未知のリスクを懸念する声もある。例えば、本来安定な物質である石綿は、その形状から循環器系に対する毒性が指摘されているが、ナノテクノロジーから同様の危険性をもつ物質が発生する可能性があるという指摘、極端に微細化した金属は生体に取り込まれ、触媒として作用して未知の毒性を発揮するのではないかといった指摘がそれである。また、これらの物質は性質上検出が難しいため、拡散しても検知できず、回収も事実上不可能ではないかとする意見もある。これらのリスク評価については現在進行中である。
『ウィキペディア(Wikipedia)』引用
ナノテクノロジーの手法について調べてみました。
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